使ってもらえる広告

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現在大ヒット中の新書、使ってもらえる広告 「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション を大変遅ればせながら読み終えました。

これはミクシィ年賀状やファイブミニ体内怪人などを手がけた博報堂のクリエイティブディレクター須田和博さん(インタラクリの中の人)による次世代型広告の姿を論じた本です。

「表現が全て!」という今までの広告クリエイティブの常識を覆すというか、アジテーションに近い形でクリエイターを煽った第三章の「ユーザーを見ろ、クリエイティブを見るな」から「こんなクリエイターいらない!ー広告はユーザーが動いてナンボ」(p.125 - p.129)あたりが僕の中でこの本のクライマックスでした。

ここ数年間、そして今もなお繰り広げられる業界内での「表現 vs. 仕掛け」のバトル。使ってもらえる広告 は今までの慣習に対し勇気溢れるアンチテーゼを投げかけ、生まれ変わらなければならない広告業界に全く逆方向から光を灯す金字塔的な一冊になったのではと僭越ながら思いました。

仕掛けだけでは伝わらないというのも事実。
ただし、表現だけでも伝わらないというのもまた事実。

この本を読んで気づきを与えられたことが大きく三つありました。
  • 表現系、もしくは仕掛け系、どっちからアプローチする事が最短でクライアントの課題解決につながるのか?を戦略として早期的に導くことが成功の鍵を握る。
  • 今後クリエイターとしてもどっちのアプローチを自分の持ち芸とするかが問われる時代となったこと。むしろ両方アリになった状況が、広告クリエイティブと呼ばれる職種にとって大きな変化が起こったという事実。
  • そして、表現系と仕掛け系のクリエイターが素晴らしい連係プレイを発揮したときに生まれるアウトプットが結局は無敵な広告を生むのかも・・・とか。
広告業界に転職してちょうど先月で10年経ちました。

もう、あきらかに業界の慣習やら、マス系の考え方に良い意味でも悪い意味でも影響され、本来持っていたユーザー感覚が削がれていた自分の姿に喝を入れるきっかけを与えてくれたこの良書に感謝です。

ここ数年ぼんやりと悩んでいた事が須田さんの本を読んで少し整理されたような気がします。
「やっぱりユーザーが一番エラい!」んですね、須田さん!

というわけで、広告業界の人は絶対読みましょう。